2003年6月分

音楽雑記帳

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6月30日(月) いよいよ発売されます!

昨年10月にこのコーナーでお知らせしたjaco pastoriusの貴重なレア音源コレクション「Portrait of Jaco the early years」がいよいよ発売されるそうです。

なお、日本語版ブックレット付きはもう少し時間がかかるようです。

通信販売のみということなので購入したい方は上記タイトルをクリックしてみてください。

おっと、日本語版の方は通信販売のサイトの準備にももう少々時間がかかるとのことでした。

どんな内容なのか、部分的にでも試聴ができると良いのですが、、、

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6月28日(土) 楽器が売れない!のか?

4年前の6月20日にこのコーナーでハイリスク・ノーリターン賛美と私が個人的に賞賛していた地元の老舗の楽器屋さん兼CD屋さんが、撤退を余儀なくされてしまったようです。

これまでは扱う楽器に関してクラシック系と軽音楽系で2店舗あり、軽音楽系の店舗のCD売場にプログレのコーナーが設けられていたのでした。

今回クラシック系だった店舗を閉鎖して軽音楽系の店舗に統合一本化されてしまいました。

当然売場総床面積は激減するわけで、そのあおりでプログレ・コーナーは消滅するという憂き目にあいました。

そういえば数年前に隣県のやはり老舗楽器屋系CD屋さんが中心地の店舗を畳んで郊外店に一本化してましたっけ。

そちらの方は恐らく直接の要因はタワーレコードの進出だったと思われます。

が、今回の統廃合を目の当たりにして、両者の共通点が音楽や映像ソフトだけでなく楽器も扱っていることだということに思い当たりました。

統計を調べたわけではないので私の憶測に過ぎませんが、楽器販売部門が足を引っ張っていたのではないでしょうか。

最近オヤジ世代を狙った楽器メーカーの営業戦略があると思いませんか。

大人初心者向け音楽教室、サイレント楽器、楽器のレンタルなどなど。

若い世代が携帯電話の高額通話料でお小遣いに余裕がなくなっているために、彼らの購買力が低下していることも理由の一つだとは思います。

それよりも決定的な理由は、楽器は練習しないと上達しない、という当たり前のことが若い世代に嫌われている点にあるという感じが私にはします。

電子機器の操作は誰でも慣れれば上達します。

それに対して楽器はある程度慣れたところが出発点で、その後終わりなき道が続きます。

上手く弾けるようになりたいという余程強い意志がない限り、思い通りに自分の身体が動かないという苦痛に耐えて練習を継続することはできません。

下の世代にいくにしたがって精神的にも肉体的にも弱体化していくという状況にあるこの国では、何もかもが面倒臭くなってくるのは必然かもしれません。

おっといけねぇ、プログレ・コーナーがなくなったことに落胆したため、またまた脱線大風呂敷化してしまいやした。(失敬)

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6月21日(土) 気合いを入れられる

Led ZeppelinのDVD2枚目の前回見ていない楽曲を中心に最後まで見終えました。

スタジオ録音盤で言えば「フィジカル・グラフィティ」の収録曲も収められている1975年以降のライヴ映像を見るのは、彼らの違法映像作品に手を出していない私にとって初体験です。

期待以上の内容にまたまた圧倒されてしまいました。

ジョン・ボーナムが亡くなった後、シックのドラマー(トニー・トンプソンかな?)とフィル・コリンズを代役にして再演したライブエイド(ジョン・ポール・ジョーンズは確か不参加)や、彼の息子のジェイソン・ボーナムをドラムに迎えたアトランティック40周年記念(だったか?)コンサートで、その時期の演奏に近い形のものを見てはいました。

でも、やはりジョン・ボーナムは唯一無二の天才で、なおかつ他のメンバーとの相性もこれ以上ないというくらいぴったり合っていたことが分かりました。(合掌)

特に「IN MY TIME OF DYING」と「NOBODY'S FAULT BUT MINE」の(今回構成が似ていることに気が付いた)2曲と「ACHILLES LAST STAND」は凄まじいです。

もはや演奏テクニック云々は関係なく気合いというか勢いだけでもっていかれます。

同時代に生きていたわけですから生で見たかった、、、

が、生きているうちにこの映像作品を見ることができただけでも幸せだ、と思い直すことにしました。

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6月15日(日) 聴衆との双方向性を伴った即興演奏

先日Led ZeppelinのDVD1枚目全編と2枚目の抜粋を半日かけて見ました。

「お懐古さん」に載せた彼らの2回目の来日公演の時のことを思い起こしました。

それは、彼らのライヴ演奏はスタジオ録音時のそれとは別次元のものとしてとらえなければならない、ということを知らされた貴重な体験でした。

どうやら結成してから解散するまでずっとその状態が続いていたようです。凄いことです!

メドレー演奏時に顕著なバンド全体での即興性が彼らのライヴでの醍醐味であることもファンでありながら迂闊にも久しく忘れてしまっていました。

当時のロック・コンサートでは聴衆の反応が即演奏者に影響を及ぼし、それも演奏の良し悪しを決定付ける大切な要素になるというのが普通でした。

商業的成功だけではなく、そのようなライヴ演奏における双方向性においても彼らは群を抜いていたということが再確認できる映像作品に仕上がっています。

また、最新デジタル技術を駆使したお陰か、画質も音質も信じられないくらい良くなっています。

彼らのファンならずとも70年代ロックに興味がある人は必見だと確信しました。

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6月10日(火) 規格倒れになりませんように

今朝FM放送のある番組で明日発売のツェッペリン未発表ライヴ盤に収録されている「移民の歌」を聴きました。

録音状態も演奏も予想以上に良く、早く全編を聴きたくなりました。

同時発売のDVD作品も楽しみです。

25日には予約しておいたスティーリー・ダンの新作の初回限定おまけDVD付きもでます!

この様に新作DVD目白押し(でもないか?)と言う訳で、先日ついにDVDプレーヤーを買いました。

それに先立ってネットでDVDに関する情報を色々と調べてみました。

その時みつけたサイトDVD FAQ(Japanese)の情報量には圧倒されました。

私の場合ホームシアター志向は皆無でお金を使うならむしろピュア・オーディオの方(こちらも手付かずだなぁ)にまわしたいので、DVDプレーヤーに関してあまり深く追求する意味がないことに途中で気が付きました。(意味なし情報収集癖か?)

各社のカタログを入手して見比べた後に気分で何となくメーカーはパナソニックかパイオニアにしようと決めました。

で、デザインと省スペースの魅力からパイオニアのDV-U7にしました。

映像信号をS1端子で送っているせいか7年前に買ったワイド画面テレビで見ても明らかに映像がVHSやLDより高品質だと感じました。

ただし、アナログ盤からCDに入れ替わった際に音楽を聴く前の意気込みが薄れたのと同様の、何とも言えない空しさも伴うのはオヤジ世代だからでしょうか。

それにしても何とも多くの規格が乱立する奇怪なDVDメディアよ!?

陳腐化するまでのカウントダウンは既に始まっているのか。

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6月1日(日) 絶対音感はないけれど

ボーナス・トラックが1曲収録されているpat methenyの最新ソロ作品「One Quiet Night」の日本盤を聴きました。

全ての曲がバリトン・ギターでの演奏を一発録音するという方法で制作された、というちょっと特殊なアルバムです。

バリトン・ギターは普通のギターと比べて弦長が長く、普通のギターより完全5度低く調律するそうです。

さらに3弦と4弦は1オクターブ高く調律するというナッシュビル・チューニングになっているようです。

そのため普通のギターとは明らかに音色が異なり、丸く軟らかい音質であり、また5弦と6弦の低音は非常に効果的に響いています。

楽曲の音楽性はと言えば、変化に富むもののいわゆるジャズではありません。強いて言えば彼独自の世界です。

よって彼のファンであれば必携の作品だと私は思います。

和声の進行に興味がない人には取り留めがないように感じられるかもしれないですけれども、彼のファンにとってみれば引きずり込まれる和声が展開されてます。

楽器としてのギターに興味がある方にとってもバリトン・ギターでの演奏を聴いてみる価値があるでしょう。

何と言っても我を忘れて曲の流れにもっていかれてしまうくらい音楽を集中して聴く方には特におすすめしたいです。

まさしく「ある静かな晩」を一人で内省的に過ごすように。

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