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検診ビジネス

No.106(2003.02.06)


我家ではマクロビオティック的生活をするようになってから一切医薬品を使わなくなり、また歯科以外の医院病院も利用しなくなりました。

よって治療済みの虫歯の詰め物が外れたり新たに虫歯になったりしない年は、1年間まったく医療機関を利用しないので国民健康保険も使わないことになります。

以前住んでいた所ではそんな年には年度末に行政(市町村)から表彰され、年毎に異なる記念品をくれました。

物は我家でまだ現役のエアー式ポットであったり、薬無用の我家にとっては有り難迷惑だった医薬品の詰め合わせだったりしました。

今住んでいる所でも同じ制度があり、表彰される際には記念品ではなく商品券をくれます。

1人当たり3,000円分なので私と連れ合いの2人とも該当した年には6,000円分になりました。

納めた健康保険税の金額によって送られる商品券の額面が変わるのかどうかは知りませんが、低額納税者の私にとっては恐縮してしまう金額です。

先日行政の広報誌を読んでいたらこの制度の審査基準が変更されると載っていました。

今までは

  • 納期までに健康保険税を完納している。
  • 1年間医療機関を利用していない。

の2つの条件だったところに新年度からは

  • 行政で行なう定期検診を受診している。

という条件が追加されるというのです。

我家では2人とも過去10年以上に渡って成人病(今は生活習慣病?)検診はおろか胸部X線検査すら受けていません。

今後も受けるつもりはありませんので表彰されることはなくなるでしょう。

それはよいとしても、これは医学界の中からも定期検診の有効性を疑問視する見解が発表されている昨今の風潮に逆行する措置で、何か腑に落ちないものを感じます。

変更の理由が我家のように定期検診を受けない人の増加にあるのかどうかは分かりません。

あるいは社会的に自己責任という考え方が浸透していない点と、行政側の責任転嫁体質が結びついた結果なのか。

誰も定期検診を受けなくなったら定期検診でお金儲けをしている人達が困る。

私はこれこそが真相ではないかと疑っています。


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