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野草に親しむ (カタバミ)

No.25(2000.07.11)


カタバミはクローバーのようにハート型3枚からなる葉をもち茎は地をはって横に広がります。

ただ大きさはクローバーよりひとまわり小さいです。

1センチくらいの黄色い花が咲いた後になる実は野菜のオクラそっくりで黒く熟すとはじけて種を飛ばします。

草取りをしている最中に何度かその瞬間を見ましたが、雑草としては厄介なのに何故か嬉しくなってしまいました。

この草も食べられるのでソバの薬味として使ってみましたが独特の酸味が口に合わず一度きりになってしまいました。

薬としての効果では感心させられたことがありました。

たちの悪い虫に刺されてヨモギの生汁を何回塗っても痒みがとれないことがありました。

その時にカタバミも虫刺されにきくことを本で読んだことを思い出し、その生葉をもんで汁をつけてみました。

すると即座に痒みが消えたのです。

薬草などを用いた自然療法は化学療法より効果が表れるのが遅いという先入観は誤りでした。

また、我々の祖先は刺された虫の種類ごとに最適な野草を知っていたのではないかとも想像しました。

現代人の私達があまりにもその種の知恵を喪失していることに漠然とした不安を感じます。


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