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上げ底の系譜

No.54(2005.02.18)


今回も前回に続いて食べ物のお話です。

前回は食品の「質」についてであったのに対して、今回は表題からお察しの通り「量」に関することです。

さる休日、久しぶりに隣町のジャスコへ連れ合いと一緒にでかけました。

生鮮食品のコーナーには常に立ち寄ることにしている一方、工業製品系食品売り場には必要最小限の陳列棚のみをピンポイントでのぞくだけ、というのが我家の普段の行動です。

その日は朝早くに向かったこともあり、たまには大量生産食品の市場調査(大袈裟)もしてみようということになりました。

一通りまわってみると添加物を一切使用していない食品もけっこうみつけることができました。

商品価値を高める目的で多用されるようになった「無添加」という言葉が一般化したことによる影響でしょうか。

結果オーライという考えの私にとっては嬉しい傾向ではあります。

お試しということで、そんな商品群のなかから何点かを買ってみることにしました。

そのなかの一品が透明なガラス瓶詰の「カツオの塩辛」でした。

お値段は添加物使い放題の同類の商品よりやや高めだという印象を受けました。

イカの塩辛は食べたことがあるものの、カツオのそれは生まれてから一度も食べたことがないこともあり、好奇心も手伝っての購入だったんです。

で、昨晩初めて「カツオの塩辛」なるものを食してみました。

塩辛だから当たり前だろ、と怒られそうですが実際かなり塩辛いです。

でも想像していたよりも生臭さはありませんでした。

そこで、その昔原料としてレモンをまったく使っていないことがばれてしまったという経歴をもつ(嫌味か)商品ポッカレモンを数滴たらしてみたところ、、、美味しい!

って、味の話じゃなかったっすね。

実は塩辛を取り出そうと瓶のふたを開けて中をのぞいた際に、しまった、と思ったんです。

瓶の外見から受ける印象と比べると、実際に入っている量が少ないんです。(セコ)

さあ、どんな形の瓶でしょう。(出題癖)

そうです円筒形を横から押しつぶした形、マヨネーズが入っているチューブ似と言った方が分かりやすいでしょうか。

思えば昔っからよく使われている形で、上げ底と同じ様に「量」を多く見せるための形状であることをかつては知っていた私でしたが、そんな形のガラス瓶に入っている食品を買うのはすごく久しぶりなのですっかり忘れていたわけです。

結果としてその商品の割高感は店頭で手にした時より増してしまいました。(苦笑)

ミスっちゃあ~ミスですが、、、

某国人(さあ、どこの国でしょう)なら相手を騙すために使う手でしょうが、ここはあくまで見栄えを良くするために成されているのだな、と良心的に解釈したいところですね、日本人ですから。

でも、発色剤も着色料も使われていないその塩辛の見た目はあまり美味しそうではありません。(汗)


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