トップページへ

なめたつもりがなめられていた

No.7(2002.06.13)


幼児にテレビを見せると脳の発達に悪影響があるそうで、考えてみれば恐ろしい話です。

特に2歳になるまでは見せないようにするべきだという主張もあります。

私が子供の頃、我家にテレビ(もちろん白黒)が登場したのは今上天皇ご成婚の年だったと後に両親から聞かされました。

記憶にはないものの逆算してみて私が既に3歳以上に成長していたことが分かり安心したものです。

その後も物心がついた頃からずっとテレビを見続けてきました。

私が小学生だった頃に民間放送で繰り返し流されたコマーシャル・ソングはいまだに耳についています。

サクマのキャンロップ、ライオネス・コーヒー・キャンディー、さらにGS(グループサウンズ)ブーム時にザ・スパイダースのバラエティ番組のスポンサーが味覚糖だった(確か番組のタイトルの頭が味覚糖スペシャルだった)ことも何故だか覚えています。

どれも飴なのは偶然ではないでしょう。

思い起こせば人工甘味料チクロが使用禁止になったことが話題になったこの時代から食品添加物が盛んに使われるようになりました。

食品添加物を使うことによって安価な原料から均一な品質の食品を大量生産することが可能になったのです。

現代ほど物質的に豊かではなかったあの頃は、高価な広告宣伝費をかけても十分利益があがる商品が飴だったのでしょう。

その後高度成長期に工業製品としてのお菓子の種類が爆発的に増えてゆくにつれ、おやつはお母さんが作るのではなく買うものというのが当たり前になりました。

そんな「甘いもの攻め」にあった子供達の歯は当然虫歯になります。

ですから学校で毎年行なわれていた歯科検診は歯科医の営業活動の様相を呈してしまいます。

お菓子が売れれば歯医者が儲かる。

企業が心身ともに成長期にありまだ分別のない子供達を金儲けの対象にし始めたのもあの頃からです。

かつて周りの人達と同じように生きてきた私の全ての奥歯に虫歯の治療あとが残っています。

テレビで宣伝しているような商品は買わない、というささやかな抵抗を今現在は続けています。


前に戻る 目次へ戻る 次を読む